アンチエイジングは、抗老化とも呼ばれており、加齢による身体的な老化を、限りなく小さく抑えることを指します。アンチエイジングに良いとされる食品は多くありますが、ED(勃起不全)治療シアリスにもアンチエイジングの効果が認められており、アンチエイジングを目的にシアリスを服用している方は珍しくありません。
・主成分はタダラフィル
シアリスの主成分はタダラフィルになり、2007年にアメリカのイーライリリー社から販売されたED治療薬です。シアリスは世界各国で多く処方されており、ファイザー社が開発したED治療薬バイアグラに次ぐ人気があります、2013年には、全世界のシェアが42％とバイアグラを抜いて、世界市場でシェアランキング第一位となりました。（注：バイアグラジェネリックの処方が開始された影響による。）
シアリスはPDE-5(ホスホジエステラーゼ5型)阻害薬に分類され、バイアグラ等、他のED治療薬と同様に、勃起を妨げる酵素PDE-5の働きを阻害する効果があります。このPDE-5が分泌されることで、静脈から血液が流れ行き、勃起状態の陰茎が自然と収まるようPDE-5が働きます。しかし、PDE-5が過剰分泌されると勃起に至らなくなり、勃起不全になります。ED治療薬はPDE-5の働きを阻害し、血管拡張効果などにより陰茎内のスポンジ状の組織海綿体へ血液を流入することで陰茎を圧迫し勃起に至らせます。
シアリスは構造がブロック状の構造になっているため分解されにくく、ゆっくり効果が現れます。そのため非常に長い有効時間が特徴で最長で36時間と他のED治療薬の有効時間の数倍の長さを持ちます。またバイアグラやレビトラ等の他のED治療薬と比べて食事の影響を受けにくいといった特徴もあり、あっさりした軽い食事であれば、食後に服用する事も可能です。
・2020年シアリスジェネリックの処方開始
2020年には特許権が満了を迎え、日本国内でもシアリスジェネリック「タダラフィル錠」が東和薬品など各製薬会社から販売され、より低価格で処方できるようになりました。
・シアリスは一酸化窒素（NO）を増やす
シアリスの主成分タダラフィルには、血管を拡張させる効果があります。アメリカやEUでは、臨床試験が行われており、毎日シアリスを服用することによって、循環器疾患や血管老化のリスクを下げることができるということが確認されました。血管の内側を覆っている血管内皮膚細胞が発生する一酸化窒素（NO）を、シアリスの主成分タダラフィルによって増量することができるのです。
・一酸化窒素（NO）は動脈硬化や血栓を防ぐ
一酸化窒素（NO）は、血管の筋肉を広げて血流をスムーズにし、血管へのコレステロール堆積（粥状動脈硬化）や血栓の発生を防ぐ効果があります。そのため、シアリスの定期服用は、アンチエイジング効果があると立証されました。臨床試験の結果、シアリスを定期服用した後、2週間はこれらの効果が持続することも判明しています。
・アンチエイジングは予防が大事
40代から50代の中年期以降に認知症、骨粗鬆症、皮膚老化、更年期障害、老眼、難聴、歯消失などの老年病のリスクが高まります。この老年病の原因として、細胞機能の低下、酸化ストレスの増加、免疫力の低下、ホルモンレベルの低下、炎症の慢性化などが共通要因として考えられています。身体が重く感じるようになった事や朝起きるのが辛くなり始めた方などは、早めに専門医に相談しましょう。またアンチエイジングとは身体的な健康面だけでなく美容や若さを保つという分野にも該当します。血管が老化することで肌の荒れやシミ、弛みに繋がります。こうした老化を事前に予防することは基本であるため、早い段階での治療を推奨します。
・シアリスは1日1回の服用
シアリスには10mg錠と20mg錠があり、タダラフィルの服用量によって効果に差があります。効果時間は10mgで最大24時間、20mgで最大36時間です。1日の服用回数は1回で連続でシアリスを服用するには24時間の間隔を空けてください。水で服用することが大切で緑茶や珈琲などで服用するとカテキンやカフェインと反応し十分な効果が現れないことがありますのでご注意ください。また牛乳などの脂肪分を含むものでの服用も胃に粘膜が張られ吸収が阻害される可能性があるので避けましょう。
・医師の診察の元、正しく服用しましょう。
シアリスに限らず薬剤はすべて肝臓で代謝されます。肝臓の代謝に関する薬剤を服用している方は注意が必要で、特にCYP3A4という酵素を阻害する作用のある薬剤には注意しましょう。併用してしまうことで薬剤が効きすぎたり、効かなかったりする可能性があります。α遮断薬等の血圧を下げる薬剤を服用している方はシアリスも血圧を下げる作用があるため併用すると血圧が下がりすぎる可能性があります。
医師がシアリスを処方できないケースとして3ヶ月以内に心筋梗塞の既往歴がある場合、6ヵ月以内に脳梗塞・脳出血の既往歴がある場合が挙げられます。これらの既往歴がある場合はシアリスを服用できません。専門のクリニックや病院へ来院される際には、併用が禁忌されている薬剤を服用していないかを確認させていただくために、おくすり手帳を持参ください。医師の指導のもと用量・用法を守り、正しくシアリスを服用するようにしましょう。
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